2009-11-21 「ω-矛盾な真理理論について」 哲学 学会 拙論 Outline 目的: 真理理論の「計算的」内容について考察を加える 題材: PAŁTr2 無制限な T-図式と全域的な真理述語を持つ 論理式の循環的な定義を許す 問題: PAŁTr2 は ω-矛盾である [R93][HPS00]。 疑問: 制限なしの真理述語を持っているという点で、PAŁTr 2 は、 「透明な真理観」[BG08] の一例と見なされるが、ω-矛盾性は それに影響を与えるのか? 超準的自然数は何を表現していると考えるべきか? ω-矛盾性を持って、それを真理理論の欠陥と見なす立場 [Fl08] [M85] は正当なのか? Conclusion 目的: PAŁTr2 における真理概念の分析 問題: 「つつましい嘘つきパラドックス」が、 PAŁTr2 が ω- 矛盾である (任意のモデルは超準元を持つ) という帰結を 導く。 考察 ω-矛盾性の意味を説明する何らかの理論が必要である: この点で「透明な真理観」からの逸脱となる。 超準数は、(メタ理論における)無限的プロセスを表現していると考えることが出来る。その意味においてメリットである。 表現力を増やすことは、真理述語の(見過ごされやすい)性質の一つであり、この点を抜きに自然数の標準性のみを論じるのは、無意味である。 発表に使用したスライドはこちらです。