"Mathematics without foundations" (Hilary Putnam) (2)

19時から22時、参加者3人。p.10第2段落-p.12第1段落。

  • Putnumは Syntaxとしてのmodal logic を考え、Box (必然性)をprimitiveとして取る。Putnum はどんな概念を抽象化してこの Box を導入したのか、Quine流Logical Validity と証明可能性のどちらだと解釈してもそれなりに筋が通り、後続の議論も同様に可能な様子(当たり前だが)。ついでに、K氏が指摘していたが、もちろん現代的なKripke frameを使用した枠組みでも数学的対象の存在を認めないように処理をするのは可能(Fictionalism、もしくは David Lewis流に自然数なども「本当に実在している」と考えるとか、いろいろ)ではあるけども、1965年のPutnumがそんなことを考えていたと考えるのはいくらなんでも無理だろう。
  • それから、この論文は"Mathematics without foundation"というタイトルだけれど、どちらかというと "mathematics without ontology" 、実際に論じている内容は数学的対象が存在するとを考えなくても Syntactical に数学が研究できるということ。もちろん「数学には ZFCのような foudational theory が必要である」と想定しつつ、上のようなSyntactical なアプローチを取って数学的対象が存在することを拒否することは十分可能であるように思える。その意味で"without ontology"が"without fondation"(ただしここの"foundation"は数学基礎論の意味で)を導出しない。それでは、Putnumの言う 不要な "foundation"って、数学基礎論の意味での "foundation" と同じか、違うのか。

それらを議論していたら結局2ページ進んだだけ。

K氏と私、両方がたまたま読書会に同じ論文集を持ってきていた。