「ピースメイカーズ」(下)

下巻になって、話が日中・バルカン半島・中東と飛びまくり、対独講和調印式で閉め。面白いが、ちょっと総花的か。
日中関係について、西園寺公麾下の日本代表は人種平等条項を取引材料にして山東半島への要求を認めさせたが、人種平等条項の不成立は日本国内の失望を招いて世論を反英米路線に傾斜させ、一方中国でのドイツの持っていた権益を手に入れたことは中国国内の大反発を招いて日中戦争の遠因となった、という分析は面白い。