「神聖喜劇(1)」大西巨人

昨日梅田で買った本。新幹線の中でほとんど読み終わった。500ページかけて実質2日目の昼になったところまで到達。
内容は、大岡昇平の主人公が無理して「兵士シュベイク」っぽく振る舞おうとしている、という感じ。「兵士シュベイク」は私の一番好きな小説の一つではあるが、それと比べると絶望的にブラック・ユーモア分が不足している。それを補うために、共産主義や和歌、武士道、日本型組織に関する大量の考察で穴埋めしている。それはそれで雰囲気作りに成功しているが。
しかし日本人のインテリってどうしてこうもみんな真面目で深刻なのか。「兵士シュベイク」のマレク一年志願兵を見習って欲しいところだ。