「『神』という謎」上枝美典

非常に面白い本。まぁ、私はカトリックなので、個人的には多少複雑な気持ちになったのも事実だが。
ただ、一点異を唱えたいのは、p122の『現実世界に無限はあり得ない』というところ。我々が日頃目にする平面は無限の点からなる連続体ではないか(有限個の原子から構成されている、と反論するかもしれないが、原子一つ一つは波であるとも考えられ、結局大きさのない無限個の点から構成される面が存在することになる)。また宇宙論的にも、宇宙がマイナスの曲率を持つ宇宙空間(現在判明している宇宙空間内の物質の質量合計をとると、この可能性が高い)の場合、無限の大きさをもつことになる。