「応用哲学会2010年冬の研究大会・非古典論理セミナー」のお知らせ


(new! 本日10時から村上祐子さんによる Twitter 中継があります!こちらをどうぞ)

詳しくはこちらをご覧ください。以下は転載です。

幾何学と言えばユークリッド幾何。そんな長年の常識が破られ、様々なヘンテコ幾何学が雨後のタケノコのように現れたのが19世紀。同じことが20世紀、論理学にも起こりました。19世紀後半から20世紀初頭にかけてのフレーゲラッセル革命によって成立した現代の古典論理学に対して、矛盾を認める論理やら、可能世界について語る論理やら、無限個の真理値を持つ論理やらの多種多様な「非古典」論理が生み出され、現在、盛んに研究されています。論理とは、ものを考える際の重要な道具、というか思考の枠組みそのものです。その枠組みが、驚くほど多様化、多元化しちゃったんだから、さぁ大変!そのインパクトは計り知れません。

で、どうしよう!まずは非古典論理研究の世界的第一人者にして、ワインと日本酒と空手とオペラをこよなく愛する哲学者、グレアム・プリーストに一から教えてもらおう。というわけで企画されたのが、このセミナーです。「でも講義って英語でしょ?」ダイジョーブ!そこは、英語が苦手な日本人とは長い付き合いのプリーストさん。分りやすくゆっくりと、「なるほど、納得!」の講義をしてくれるはずです。さらに、毎回の講義(100分)の後には、わが応用哲学会が誇る気鋭の若手論理学者たちが、フォローアップのゼミ(60分)を行います。このゼミで練習問題を解いたり、日本語での質疑応答を行うことで、受講者は理解をさらに確かなものにすることができます。

古典論理を包括的に紹介する教科書やコースは、日本にはまだありません。この三日間のセミナーで現代の知の最前線をみっちり身につけましょう。

  • 【講師】 Prof. Graham Priest (Graduate Centre, City University of New York /The University of Melbourne)
  • 【テキスト】 Graham Priest, Introduction to Non-Classical Logic: from If to Is (Cambridge University Press, 2008)
  • 【日程】*1
    • 2月15日(月)
      • 午前10時〜午後1時 Session 1: Modal Logic
      • 午後2時半〜午後5時半 Session 2: Non-Normal Modal Logic and Conditional Logics
    • 2月16日(火)
      • 午前10時〜午後1時 Session 3: Intuitionist Logic
      • 午後2時半〜午後5時半 Session 4: Many-Valued Logic
    • 2月17日(水)
      • 午前10時〜午後1時 Session 5: Fuzzy Logic and Paraconsistent Logic
      • 午後2時半〜午後5時半 Session 6: Relevant Logic
  • 【場所】 京都大学文学部校舎第一講義室
  • 【参加資格】 特になし(非会員の方でもご参加いただけます)。
  • 【参加申し込み】 準備の都合上、なるべく2月7日(日)までに受講申し込みメールを応用哲学会事務局あてまでお送り下さい。※セッションごと、一日のみの参加も可。

An Introduction to Non-Classical Logic, Second Edition: From If to Is (Cambridge Introductions to Philosophy)

An Introduction to Non-Classical Logic, Second Edition: From If to Is (Cambridge Introductions to Philosophy)

*1:それぞれのセッションは、プリースト教授による英語講義(100分)と、小休憩を挟んでの日本人チューターによるクラス授業(60分)からなります。