"Quantum Logic in Dagger Kernel Categories" (Bart Jacobs)
"Quantum Logic in Dagger Kernel Categories" (Chris Heunen, Bart Jacobs)の内容の紹介、論文はこちらから入手可能。
Dagger category *1を、Dの任意のmap f についてkernel(についてmonoidになる)を付け加えたdagger kernel categoryを考えると、この上で
- kernelのpullbackが存在し、
- kernelは合成に関して閉じており、
- orthomodularityが成立する
等が言える。この結果、projection を定義すると、圏の上で論理演算に対応する演算子などが簡単に定義できる。
この意味で、dagger categoryは、量子論理だけでなく、多くの論理(部分構造論理など?)の基本構造を捉えることが可能である。もちろん、現段階では量子論理についてしか結果はない。また線型論理に関しては *-operatorを持つため、話は本質的に違い、単純には拡張できないだろう。
ところで、論理結合子の導入のところで "Sasaki hook"を使うのですが、J氏が「Sasakiって日本人だよね、誰か知らないか?」と聴衆に呼びかけたところ、誰も知りませんでした。