"Forcing in proof theory" (Jeremy Avigad)

yoriyukiさん経由、論文はこちら
minimal logic (直観主義マイナス矛盾律)や直観主義クリプキモデルと、古典論理上ZFCの強制法の関係について、今までよく分からなかったのだが、少しだけ分かったような気がします。

  1. 古典論理の論理式  \varphi を二重否定翻訳(のversion)により \neg\neg\varphi^K*1に翻訳する。ちなみに、 \neg\neg\varphi^Kは、 (\varphi^K\to\bot)\to\botの略。
  2. 直観主義論理のフレームの成立関係を p |\vdash_I \varphiで表現する。さて、直観主義論理では、p|\vdash_I (\phi\to\psi) (\forall q\leq p) q|\vdash_I \phi\to q|\vdash_I \phiと同値であり、また任意の p に関して  p |\not\vdash_I \botが成立する。
  3.  p |\vdash_C\varphiを仮定する。これは p|\vdash_I ((\varphi^K\to\bot)\to\bot)と同値であり、上の\toに関する条件より、 (\forall q\leq p)((\exists r\leq q)(r|\vdash_I \varphi^K)\to\bot) \to\botと同値になる。これは (\forall q\leq p)(\exists r\leq q)r|\vdash_C \varphiと同値。
  4. このように、古典論理上の強制法のdensity conditionは、直観主義のフレームの \toに関する条件と、また二重否定翻訳から導出される(もちろん、nameに関する話など、いろいろ他にもありますが、当論文ではあまり触れていないので略)。
  5. ちなみに、generic filterの役割は、denseなconditionをもつ論理式を全て集めてくることである。

二階算術のモデル構成の箇所の話を飛ばしているので、「読了」はしていません。

*1: \varphi^K\varphiの Kuroda translation