「アメリカも米の国」

本日、逸翁美術館に行った後、隣の池田文庫に行き、図書館で本をぱらぱら見ていたんですが、その時見つけたネタをご紹介しましょう。

よく、「訪米した代議士が、会談中にオヤジギャグを言って、通訳がパニックになる」という冗談があるじゃないですか。有名なジョークでは、某大物代議士が訪米して「日本は米の国、アメリカも米の国、お互い仲良くしましょう」とスピーチして、通訳の外交官がパニクった、なんてものがあります。その原点と言える話です。

幣原喜重郎の回想録にあった話なんですが、幣原が某代議士と一緒にホワイトハウスを訪ねた際、幣原がハーディング大統領と30分談笑し*1、大統領に別れを告げて出てこようとすると、代議士はちょっとと言って大統領に向かってこういったそうな。

「ジャパン・ライス、アメリカ・ライス、ユー・アー・セーム、セーム」

幣原は、その後、大統領に「あの台詞のどこが面白いのか」を詳細に説明する羽目に陥ったそうで。
幣原って、エリートの矜持が文章に強く見えて、読んでてイヤになるのですが、この件だけは同情しました。

幣原喜重郎―外交五十年 (人間の記録 (64))

幣原喜重郎―外交五十年 (人間の記録 (64))

*1:「某代議士が談笑し」ではないところに注意