ウッドスタイン

食後BSで「大統領の陰謀」を見る。最後の手抜きエンドに激しく拍子抜け。しかしウッドワードはいまやブッシュ政権の内幕に精通した「大物ジャーナリスト」です。

ブッシュの戦争

ブッシュの戦争

一方、バーンスタインですが、そうえいば昔、本を読みました。バーンスタインの父は、赤狩り時代に共産党員として追放された過去があるそうで、息子がその過去に迫る話です。印象的なのは父に「本当に共産党員だったの」と問い詰めるシーン。息子は真実を求めるジャーナリストであり、ついでに父のせいで多大な精神的苦痛を味わったという思いがあります。父は、巻き込まれた無実の被害者であったかのように振る舞いたいが、一方で共産党員であった証拠は歴然とし、そして家族に迷惑をかけたのは自分の責任だとは思いたくない、だから言を左右にして言い抜けようとする。
そもそも赤狩りは民主主義の原則に反し、父が党員であることによって家族まで痛手を受けるのはそれ自体が間違いでしょう。だから、バーンスタインが父が党員であった責任を追及することは、もちろんお門違いのはずです。しかし、当事者の思いは別であり、心を揺さぶられる話となっています。